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アルディニアの辺境、チェギャラ村の城砦を支配するウィッカー家の娘。
美貌に恵まれ、聡明でもあったので、王都の騎士の家に嫁いだが、そこで贅沢を覚え、高慢な振る舞いをやめられなくなった。
不倫が発覚して、離婚が成立。出戻りの身の上となった。°296

七年前、十八歳で嫁いでいったヤラマ。（中略）エルにとっても自慢の娘だったらしい。
（中略）
エルは大事な娘だからと、なるべく気の優しい男性を選んだつもりだった（中略）夫の実家は厳格な気風で、彼女は姑とよく衝突した。
（中略）
その不満を解消するためか（中略）王都でも特にいかがわしい区域に出入りするようになっており、日常的に酒を嗜むようになっていた。それどころか、春を鬻いでいたとさえ噂された。
（中略）
六年間の同居を経て、ヤラマは正式に離婚を申し渡され、実家に戻ってきてしまった。°307