思い出した。ワングが案内してくれた、都の郊外にある「百族百家閨門交媾図」、あそこで行われた虐殺。王国の滅亡の可能性を考えた宮廷貴族の一部が、王家に反旗を翻した。謀反の計画は事前に露見し、時の王はその一族を捕らえ、処刑した。だが、成人していない男児は去勢され、女達はそのまま宮廷の下働きとされた。以後、数百年に渡って彼らは、男児が生まれれば宦官に、女児は王族の慰み者となった。
「私もその一族、シャバハの家の生まれだ。だから私の父親は、多分、ポロルカ王家の出だろうな」